パソコンから、煙

ある朝のことでした。会社の自分の席に座って仕事をしていたら、打ち合わせスペースの方から、なんか妙なにおいが立ち込めてきました。なにか煙とお香のようなものが混ざったようなにおいでしたが、「なんだろう?」程度でそのまま調べずにパソコンに向かっていたのでした。しかし・・・


後で、犬飼さんに、「なんか臭いぞ!焦げて匂いがする」と言われ調べてみると、パソコンから煙がでていたのでした。
その問題のパソコンは、僕が1年前くらいに組み立てた自作パソコンでした。しかし原因にはまったく心当たりありません。CPUは、Pentium4 (Northwood) 1.5Ghzで、オーバークロックなどはしてないし、MicroATXというタイプで普通のパソコンよりも少し小さなパソコンですが、パーツ構成などは、最小構成で負荷はほとんどないノーマルなはずでした。
ふつうこういう場合、CPUをオーバークロックしてたら、CPUの熱が上がりすぎて焦げたのではないかまず疑うところなのですが、オーバークロックはしていないし、冷却用ファンも純正をちゃんと取り付けまし。第一組み立ててから約1年、問題なく平日ほぼつけっぱなし状態で稼動し続けていました。
しかし原因は、CPUではありませんでした。
しばらく電源をつけたり、消したりしていたら、なんと煙が電源部分からモクモクと立ち込めてくるではありませんか!早速電源を解体してみると・・・
power.jpg
こんな感じになっておりました。
いやーこんなことってあるんですね。自宅のパソコンも電源はよく故障するのですが、普通こうなる前に、電源内のヒューズが飛んでくれるはずです。
おそらくパソコン本体を床においていたセイで、ほこりが付着しやすかったものと思われます。
打ち合わせ用のパソコンは非常に重要な為、早速秋葉原に電源を買いにでかけました。MicroATXタイプの電源なので、普通のデスクトップパソコンの電源では、取り付けることができません。電源を専門に扱っているいい店をちょうど知っていたんで、そこにいってみたら、なんと全く同じ電源を見つけることができました。
同じ電源を買ってまたしばらくしてまた煙がでてきたら嫌だなあとも考えました。
少しいいやつを買っておいた方が、また交換するという手間が省けていいかなと(笑)
パソコンの電源を選ぶ際は、いろいろと見るべきところ(スペック)があるのですが、
大きく2つあります。
まず1つめは、消費電力(W)です。
普通のパソコンの場合は、通常300Wー400Wくらいで、もしハードディスクを増設したり、ビデオキャプチャーをしたりというのであれば、もう少し大きな容量の電源が必要になります。今回のパソコンは、MicroATXという省スペース型のパソコンでかつ、最小パーツ構成だったので、230Wの電源を使っていました。ハードディスク1台、DVD-ROM1台のみといったパソコンなら通常これくらいの容量で問題ありません。
それから、もうひとつは電流(A) です。
特に、Pentium4を安定稼動させたい場合は、12Vの場合の電流が何アンペア(A) かというのが重要になると言われています。例えば、230Wと200Wの電源があったとして、12Vの電流が、230Wが10A、200Wが13Aだったら、200Wのほうが性能がよいということになります。
また同じ消費電力で、値段が安いからといって、必ずしも値段の高いものと同じ性能はでないということも注意が必要です、電源の性能が低い=パソコンが安定しないということになるので、場合によっては、突然電気が足りなくなり、ハードディスクが切れてWindowsが固まってしまうということも起こりえます。
そんなことを、「ウーン、どうしよう」と考えながらしばらく悩んでいたりするわけです。
250Wで12Vが16Aというやつがあったりもして、値段数千円違う程度でしたが、今回は、一番最初に見つけた同じものにしました。今回の故障は、電源の性能による故障ではなく、”ほこり”が原因だったからあえて変える必要はないと思いました。また電源には、冷却用のファンがついていて、ファンの大きさなども異なります。もともとケースにものもと付いていたものと違う電源にして、熱がケース内にこもるようになってしまったらダメですから。せっかく同じ電源を見つけたし、同じものにしたほうが熱対策という点ではある程度保証されるはずだと考えたからです。(本当に保証されるかどうかは別)
ちょっとマニアックな話になってしまいましたが、最近は、パソコンの消音化や、省スペース化が注目されて、電源選びが重要です。ファンの音がうるさい電源や、静かな電源、性能は悪いけど安い電源など、落とし穴はたくさんあります。自作を予定している方は、ぜひ情報収集などして、気をつけてみてください。
ちなみに、自分のパソコンがどれくらい電気を使っているかは、大体ここの電源電卓で計算することができます。
http://takaman.jp/D/
ハードディスクを3台以上設置したり、ビデオキャプチャなどをされる方は要注意です。